頑張れ日本!なブログ

衰退傾向にある日本 でも日本は実は恵まれているのだ

私が経験したブラック企業 ~製造業其の1~

私が経験してきたブラック企業の名言やルールを思い出しながら書いていきます。経緯等も含めて書くので少々長いです。

まずは製造業の某社。入社日当日に事務の方からこんな説明がありました。

「あいさつをきちんとすること!出社した時は"おはようございます"、退社時は"お疲れさまです"、先輩より先に帰る場合は"お先に失礼します"をきちんと言うように!!」

 「何でそんな当たり前のことを?」と思いましたが、数日経過して分かったことは、挨拶をしても返さない先輩ばかりだったこと。返してくれるのは全体の1割いるかどうか。私は在籍中、部署や立場関係なく、後輩でも見かければ積極的に挨拶をしていました。しかし、まるで無視のような状態で、気づいたら挨拶するのがかったるくなってました。先輩達の様子を見てると、同じ部署や自分より上の立場の人にだけ挨拶をする程度。そして、下から挨拶された場合はスルーと言うか無視が普通になっていました。優越感に浸っているのか知りませんが、"下っ端に言われたらムシ"なんて、社会人としてどうかと思います。そんなんで恥ずかしくないんですかね。

 

「ロッカーのカギは必ずかける事!会社は盗難の責任を一切取らないから各自注意するように」

なんか、ギスギスしているのを感じました。挨拶もまともに出来ない従業員しかいない会社らしい注意事項ですよね。何年か経過した時に、ふと思い出して先輩に聞いたら過去に本当に盗難事件があったとか。

 

初日からこんな感じで違和感を抱きながら仕事をしていると、時々「マジかよ、、、」となる内容を見たり聞いたりすることがありました。

 

「謝らなくて良いから。始末書もいらない。だけど辞表持って来い。」

 2回同じミスをした先輩とその上司が幹部から言われた言葉です。部下のミスは上司の責任として、2人一緒にクビとなりました。1ロット丸ごとダメにしたのを2回なので、当然と言えば当然ですけど。

 

「キツイと思うのは暇な証拠だ!キツイと考えられないくらい隙間なく生産計画を詰め込んで洗脳するのがお前の仕事だろうが!!」

私が所属していた部署のトップ(部長)が、幹部に言われていた言葉です。部長は大変やさしく、部署内全員に「改善してほしい事無い?」と聞いて回って、自宅などで必死に考えて編み出した改善案。それを幹部に渡して、読み終えた時にこの暴言です。その時、私はたまたま側の大型機械の横でメンテの為にしゃがんで作業していたので、幹部は部長以外は誰も居ないと思って遠慮なく文句言ってました。上記はあくまでもその時の一部です。「この会社はヤバい」と本気で思った瞬間です。後日、部長が「改善案通らなかった。力不足でごめんね。」と一人一人に謝っていて非常に切なくなりました、、、。もちろん部署内では、全員が"部長は良い人"と分かっていたので文句を言う人は誰も居ませんでした。「こんな会社だもんね」って感じであっさり収束しました。

 

仕事中に倒れるのは珍しくない 

24時間稼働の工場でしたから、生産に関しては非常に細かく指示が出ており、

00時00分にAをX個

00時03分にBをY個

00時09分にCをZ個

のように分刻みのスケジュール。設備はムダに高性能で、エラー内容や回数はもちろん、秒単位の時間を含む全ての履歴が残る仕様でした。そして、これを見て把握している幹部。私の部署は日勤は2人1組で、こんな感じのぎっしり予定が詰まっている製造ライン3台を担当していたので、常にびくびくしながら、気を引き締めて仕事をしておりました。なお、夜勤ではこれを1人でやります。お察しの通り、トイレに行く余裕なんて無いです。気合と根性で耐えて、「このロットスタートで1分30秒空く!今だ!!」と細かく考えながら行動する日々。時々設備を壊したくなりました、、、。

違う部署でも似たような状況なので、夜勤時は貧血や体調不良で倒れる人も居ましたが、周りの人は「あ~ また出たか~」程度の反応で随分慣れているようでした。ごく稀に気が狂って暴れだす人が居ますが、その時はみんな慌てます。その人が製品を壊したら、周りにいた人まで怒られるからです。みんな無言で集まり、製品を暴れた人からそっと遠ざける。なんか、嘘みたいな話しですが実話です。

 

長時間労働と少ない給与

2交代シフト制で日勤と夜勤が交互。24時間稼働なので1回の勤務時間は最低12時間。当然、土日祝日関係なく出勤。求人票にはボーナス有りとありましたが、「不景気で~」と言い訳され、無しでした。同じく、お盆・GW・年末年始も連休有りとありましたが、実際は「生産が追い付かなくて」と出勤でした。

しかも、タイムレコーダー(タイムカードに打刻する機械)が10分以上進んでいるので、それに合わせて出社し、作業場の時計は10分くらい遅れているので、前後に計30分くらい自動的にサービス労働する仕様です。絶対ワザとですよ。こんなハードな内容で、これだけ働いても賃金が少なく、平均は手取り約13万円。残業と休日出勤をたくさんして運良く手当てが付いたピークで手取り約15万円。こんな待遇ですけど正社員です。なお、初めの何ヶ月かは「研修中だから」と手取り6万円台でした。

退職する時も「有給は役職についてる人や営業の人が挨拶回りに使うものだよ」等と変な説得をされ、結局1日も使えませんでした。辞めてから、同じ時間働くならパートやアルバイトの方が多いと言う悲しい現実を知りました。帰ったら風呂入って寝る。休日も動く元気はありませんでした。幹部の狙い通り、色々全然考える暇が無かったです。こんな実態ですが、隠ぺい工作の上手さは関心します。例えば、上記のようにどう見ても長時間労働ですが、法に触れる時間はすべて「休憩時間」ってことにしてるんです。そんなに休憩した覚えは一切無いんですけどね。あとは、タイムカードを打刻してからのサービス残業や、休日出勤では打刻しないなど、上手に隠ぺいしています。

現在、Yahoo!検索に社名を入れると、即座に「〇〇社 ブラック」という関連ワードが出ます。今でも相変わらず黒いんでしょうね、、、。