頑張れ日本!なブログ

衰退傾向にある日本 でも日本は実は恵まれているのだ

冬に電気代が極端に高くなるワケ

毎年冬になると電気代が高くなりますね。特に雪国や冷え込む地域に住んでいると痛感します。「少ない時期の3倍の電気代になった!」なんてことも珍しくありません。

 

さて、冬場に電気代が上がる原因として、わかりやすい部分では”暖房の利用”があります。こたつやストーブ、ファンヒーター、エアコン、電気毛布、電気カーペットなど、暖をとる為の家電は熱を出すために多くの電力を食います。

 ささやかな部分では、スマホの充電量。冷えによるバッテリ性能の低下があるからです。そして、トイレの便座の暖房や、ドライヤーの稼働時間が増えたり、入浴が長時間になったり、給湯器も夏よりはるかに低温の水を設定温度にするために多くの電力を食います。このようなちょっとした部分の消費電力の増加がチリツモで高くなる原因です。

 

 

「そんなの分かってる!」と思った方、ここからが本題です。 

 

分かりにくい部分では、まず冷蔵庫。冷却に使うコンプレッサの稼働率は低くなるので、冷却に関する電気代は安くなりますが、ドアが凍り付いてしまわないようにヒータが入っているのです。また、観音開き(フレンチドア)だと中心部分の白い部品(回転仕切板)が結露しないように、ここにもヒータが入っています。操作パネルが外側の機種だと、そこまでヒータが内蔵されている場合があります。お察しのように、このヒータが多くの電気を食います。

機種によって、この結露・凍結防止ヒータを「弱」などにできるものがあります。取扱説明書などで確認してみましょう。

 

そして、エアコン。「夏しか使わないよ?」という方、コンセントはどうなってますか?刺しっぱなしではないでしょうか。ストレートに言うと、安い機種だと省エネ性能が低いです。つまり、熱効率が悪いので冬場は電源オフでも通電さえしていれば暖房運転に備える余熱運転をしています。これにより、機種によっては20~30W(40W相当LED電球5~7個分)もの電気をこっそり消費しているエアコンもあります。高価なモデルでは効率が良いのでこのような余熱運転は不要で、待機電力は0.3とか0.5Wのレベルですけど。

昔、「エアコンのコンセントは抜いちゃダメ」などと言われていましたが、平成に入ってから登場したエアコンはコンセントを抜いても問題ありません。暖房としては使わない場合や、長時間使わないという方はコンセントを抜くのも節約になります。

 

次に、凍結防止帯。こいつがひそかに電気を食っています。水が凍らないように、地面から上に出ている水道管1本につき1本の凍結防止帯が巻かれています。一般家庭だと、よく利用されているタイプが40W型、それを合計10本ほどです。給湯器周辺だけでなく、すべての蛇口までの配管に巻かれているので本数が多いです。

例を挙げると、まずは給湯器につながる水道管1本、そこから出るお湯の管に1本(当然、常にお湯を出し続けるわけではないので冷めるからです)、そして分岐され、キッチンはお湯・水で各1本の計2本、洗濯用は水の1本、トイレは水の1本、洗面所はお湯・水の各1本の計2本、お風呂場はお湯・水の各1本の計2本、などと意外と多く利用されているのです。アパートやマンションのような集合住宅では、外から見えにくい壁や床、天井の隙間などで分岐・配線・配管している場合があります。この場合だと24時間365日コンセントに刺さったままですね。

さて、お察しの通り10本だと400Wです。LEDで例えると、明るさ40W相当の電球100個分もの消費電力です。エアコンやこたつ、トースターと同等レベルの消費電力なんです。この凍結防止帯は、基本的に温度センサ(サーモスタット)がセットでついているので、気温が一定以下になると自動でヒータがオンになります。冬なのに、水を出したら一瞬ほのかに暖かかったという経験はないでしょうか?それはこの凍結防止帯で暖められたからかもしれません。しかし、これはオフにしてはいけません!凍結すると、最悪管が破裂して水漏れします。そうなったら節電で得た利益どころの損失では済みません。

なお、高性能な凍結防止帯は、気温と水温(配管温度)の両方を監視して、低気温でも水温が高ければ必要に応じてオフにすることでエコを実現しています。

 

 

こんな感じで、冬になると隠れて電気を食う家電が一斉に目覚めるのです。省エネ生活のためには知っているつもりでも、まず取扱説明書を読んで、状況によってコンセントを抜いたり、設定を変更したりしましょう。そして、買い替えの時は電気代含めたランニングコストを考えてから買うと、後々「良かった」となります。

凍結防止帯は頻繁に買い替えるのもではないけれど、毎年必ず稼働するので、省エネ性能は要チェックです。ついでに凍結防止帯の平均寿命は、一概には言えませんが、10年くらいと考えてください。実際、本体部分は20年を超えても使えますが、周辺の断熱材やコンセントプラグ、ケーブルは確実に劣化するので、10年くらいを目安に交換や点検することをオススメします。点検で異常が無く、継続利用の場合でも断熱材は交換しましょう。そして、設置から10年を超えたら5年毎の点検(業者による点検です)をオススメします。

 

 

heteml