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【クルマ】安価なバッテリにすると燃費が悪くなる!?

自動車のバッテリって、純正品は非常に高価ですよね。一方、カー用品店やホームセンターのバッテリは同等サイズで半額近い価格で購入できます。こうなると迷いますよね。

 

結論から言ってしまうと、サイズは同じでも安いバッテリを選んだ場合、アイドリングストップ車や充電制御車はほぼ確実に燃費悪化します。変化が無いと思えるのはせいぜい初めの1年程度。

 

以前、価格差について紹介しましたが今回はより細かく説明します。

 

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過去の文章から重要事項だけ抜き取ると、サイズは同じでも容量が違う耐久性(寿命)が違うメンテナンス頻度が違うという部分です。今回は充放電の性能について書いていきます。

まず、製品の数字だけを見ると、例えば「Q-85」と書かれた製品が複数あったとします。そうすると必ず価格差があります。「メンテナンスの頻度も同じだし、何が違うの?」と思った方も多いでしょう。

パッケージにかかれた数字以外に大切な違いがあるのです。

 

それが充放電の性能

 

最近のクルマは充電制御やアイドリングストップ機能により、バッテリは以前よりも酷使されています。

 

「充電制御」は簡単に言ってしまえばバッテリが充電されたら発電をやめる制御をしています。今までのクルマはバッテリがフル充電されてもお構いなし。オルタネータと言う発電機が稼働してずーっと発電して、余った分は捨てている状態でした。

「これでは電気やガソリンがもったいない!」ということで開発されたのが充電制御。バッテリがある程度充電されると発電(オルタネータの稼働)をストップさせるのです。その発電をやめる、つまり、オルタネータの稼働をさせないと何が良いのかというと、ガソリンの消費量が減り、燃費向上効果があるのです。

 

自転車のライトをイメージしてみてください(※ハブダイナモと呼ばれる自転車のホイール中心部部に発電機が付いているものを除きます)。ライトをONにすると、タイヤの回転に比例してゴム/金属の輪が回り、発電されてライトが点灯します。この時に、ライトOFFより若干重くなりますよね。その現象が自動車でも起こるのです。発電に負荷がかかるので、エンストしないようにその分燃料を多く供給して回転を保ちます。すると、当然ながら燃費が悪くなってしまうのです。

 

このため、充電制御車は、車種やメーカーにもよりますが主に走行中のアクセルオフ(アクセルを離した時)にオルタネータを稼働させて一気に発電します。最近のクルマがアクセルオフでやや強い減速をするのは一番の原因はCVTですが、この発電の影響もあります。もちろん、足りないときは走行中やアイドリング時にも行いますが、加速時は出来るだけ充電を避ける制御をしているクルマが多いようです。加速時が最もガソリンを消費するので。

例えば私の愛車、日産ノートE12型はエンジンが温まって落ち着いている時を想定すると、発電中のアイドリングはメータ読み780rpmくらい、ガソリンは12~13cc/minの消費量です。しかし、充電制御により発電停止中のアイドリングでは回転数は同等に780rpmくらいですが、ガソリンの消費量は7~8cc/minです。

発電停止中のアイドリングでは、1分間で弁当についてくる醤油1~2袋分くらいしかガソリンを消費しないって事です。すごいですよね。これが充電制御です。だから燃費も良いのです。

アイドリングストップ機能とA/CはOFFの場合。

 

アイドリングストップ機能」はこの「充電制御」を更に進化させて、バッテリに多くの電気があると発電だけでなく、エンジンも一緒に止めてしまう制御です。

 

これら、「アイドリングストップ機能」や「充電制御」のいずれか、もしくは両方の機能があるクルマは、バッテリ自体もそれらに対応した製品にする必要があります。非対応のバッテリだと、まず充電速度が遅くてロスが発生し、なかなか充電が終わりません。なのでアイドリング時のガソリン消費量も増えます。また、一瞬で大電流を出すのも苦手なので、アイドリングストップ機能がキャンセルされてしまい、結果として燃費悪化につながります。

アイドリングストップ車対応や充電制御車対応と書かれたバッテリも、安価な製品では充放電の容量がぎりぎりの設計なのですぐにバッテリが悲鳴を上げます。こちらも結果として、早くに性能低下を迎えてしまいます。すると、上記同様に燃費悪化として現れます。

 

現在のアイドリングストップ搭載車や充電制御搭載車はバッテリをコンピュータが監視し、状況に応じて充電やエンジンの開始・停止を制御しています。バッテリの劣化も判断しているので、年数が経過して弱り始めるとアイドリングストップもキャンセルされますし、充電時間も長くて燃費悪化につながります。結局のところ、バッテリの交換をサボっても、バッテリをケチっても、”燃費が悪くなる”という形で自分に返ってきます。

 

ただし逆を言えば、充電制御やアイドリングストップ機能が無いタイプのクルマであれば安価なバッテリでも燃費はさほど変わらないということです。メンテナンスや耐久性がメインの違いです。なので、価格差が大きいなら寿命が短い事を頭に入れて安価なバッテリを選択するのもアリではないでしょうか。

 

いずれにせよ、一番信頼できるのは純正品です。

どうにも高すぎて無理!って場合はせめて大手メーカーの製品にしましょう。純正品としても採用実績のある日立やパナソニックあたりが良いと思われます。

「充電制御車」や「アイドリングストップ車」はバッテリをケチると、上記のようになり、目に見えて燃費悪化として自分に返ってきます。トータルではどちらがお得ですかね?

今一度冷静に考えてから選ぶ必要があります。